急にぐったりと元気がなくなってしまった二日間だった。理由は分かっている。

一人で家の中にいると、時々大きな体内にいる様な気がする事がある。
実際、すう、すう、と息を吸い込む様な音が聞こえる。
水道管の音なのだろうか。分からない。


激しい雨が降り始めた部屋の中で、机やコップや眼鏡や戸棚と一層親密になる。
今年は本当に雨が多いな。
今までは傘など必要ない程だったのに。

納得のいく文章を読んだり、新しい情報に接したり、よく出来た美しいものを見るのは喜びだが、この二日間は用事を熟しながらもちょいちょいとそういうものを拾い上げて見る、みたいな事を繰り返していたから、なんだか耳の後ろが重たい。
いい加減に出してくれ、とそう言っている。
本当にその通りだ。


自分にとって本当は要らないものに、時間を費やすのはやめよう。

ぽかんとするほどの美しさや荒々しさ、ワクワクする様な展望の事だけ考えていよう。